【宇宙開発】NASA月面開発用宇宙船の設計レビューが完了
(Credit: NASA)
NASA公式サイトは9月1日、現在計画が進められているオリオンプログラムが、アルテミスⅠ(*1)の主要なレビューを完了したと伝えました。オリオンプログラムは、NASAが進めている、スペースシャトルに次ぐ有人宇宙船開発プログラムです。
オリオン宇宙船はアルテミスⅠ宇宙船として正式に認定
オリオンプログラムはシステム受諾レビューと設計レビューを完了し、アルテミスⅠ宇宙船が飛行に適していると正式に認定されました。
このレビューでは、すべての側面でオリオン宇宙船が適切な技術的成熟があることを確認するために、全ての宇宙船システム、テストデータ、検査報告書、検証サポートの分析が調査されました。
このレビューではオリオン宇宙船の設計に加え、全ての信頼性と安全性の分析、生産品質と構成管理システム、操作マニュアルの認定も行っています。
事実上、このレビューは全てのオリオン宇宙船開発の成果とSpace Launch System(SLS)との統合前にクリアする正式な最終段階を承認したと言えます。
(Credit: NASA)
再び人類を「月」に
NASAは2024年までに、人類を再び月面に送るためアルテミスプログラムを進めています。アルテミスプログラムは主に6つの要素から構成されていて、オリオンプログラムは、アルテミスプログラムで使用される宇宙船開発プログラムです。
オリオンプログラムがアルテミスプログラムの設計レビューを通過したことは、人類が月面を目指す際に使用する宇宙船開発がほぼ完了したことを意味しています。
SLS開発も順調に進んでいるため、来年に予定されているオリオン宇宙船とSLSの飛行試験は、予定通り行われるのではないかと強い期待感を持つことができます。
アメリカ国内での反響は
abc news、BBCなどでは火星探査に関する記事が多く掲載されていますが、今回のオリオンプログラムに関する記事は今の所ありませんでした。
Fox newsなどではSLSのブースター試験に関する記事が出ていますが、オリオンプログラムに関しては触れられておらず、今回の件はアメリカ国内であまり報道されていないようです。
(*1:アルテミスプログラムはアルテミスⅠ・Ⅱ・Ⅲと3つに分けられています)
文/荒井 碧